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桜塚れいちゃん

2011.10.07.21:00

10月7日(金)

 放送日 毎月第1金曜日     19:00~19:30
(再放送)毎月第2土曜日     11:00~11:30 



(作) 桜塚れい  

◆ メインキャスト ◆

カオリ      桜塚 れい   
イツキ     西野 武流
教習所事務員   MOTO-TOMO
ナレーション    奈良 純


       ☆ライダーデビュー☆
           第一話

幼いころ、両親とのドライブで彼女に出会った。
真っ白なツナギにコバルトブルーのラインが印象的だった。
彼女はしばらく私と会話をした後、軽やかにバイクに跨り、海岸線を走りぬけた。
笑顔がとてもキュートで、バイクを初めて見た私をシートに乗せてくれた。
免許をとったら、私もあんな風に走りたい・・・
あの時、私の夢が産まれた。


カオリは、緊張した顔をして白い建物の前に立っていた。
自動車教習所の前だ。
大きく深呼吸をして中に入った。

まっすぐ、カウンターへ歩き「入校申し込み」と書かれた札の下へ。
「あのー。すいません」
優しそうな男性事務員さんがニコニコ笑顔でカオリのもとにやってきた。
「あの、バイクの免許を取りたいんですけど・・・」
「はいはい。では入校手続きをしますねー」

身分証明書を提出し、視力検査などを行う。
教習所の費用はカオリがバイトをして貯めたものだ。
「入校日なんですが、毎週火曜日と金曜日に決まっています。
ちょうど明日金曜日なので明日でいいかな?」
「え?あ、はい」
「では、明日の16時までに来てください。
遅刻したら明日の入所はできないからね」
「わかりました」

手続きを終えたカオリは、少し教習所の二輪教習コースへ眺めてみた。
出た場所から見えるのは、八の字とクランクコース、坂道。
「ここをバイクで走るんだ・・・」
入所の手続きをする事に緊張してこわばった表情になっていたカオリだったが、
初めてここで笑顔を見せた。
緊張の糸が切れたカオリは、くるりと周りを見渡す。
「入校日が決まっていただなんて、気付かなかったなぁ~」
手続きの時にもらった教材をぐっと胸に抱いて、カオリは教習所を後にした。


自宅アパートに帰ったのは、それからほどなくしてからだった。
コンビニで購入した小さなお弁当をつつきながら教材に目を通した。
バイクで転倒した時に怪我をしないようにと、
長袖のTシャツやズボンをチェックして、かばんに詰め込む。

-トゥルルルル
携帯電話が鳴り響いた。
相手はカオリの彼氏、イツキ。
「もしもし?」
「カオリ?やっと出た―」
「え?どう言う事?」
「俺、バイトが終わってから何度かかけたけど留守番電話だったから・・・」
そこでカオリは思い出す。
教習所の手続きをするときに携帯電話の電源を切って、
ついさっきまで電源を入れるのを忘れていた事。
「ほら、晩御飯に誘ったら、今日は用事があるからって言ってたしさ、
何かあったんじゃないかって心配したよ」
「大丈夫よ。心配性なんだから。あ、ごめん。今ちょっと用事の途中なんだ」
「あぁ、ごめん」
「ううん。じゃ、おやすみー」
「おやすみー」

通話終了のボタンを押したカオリはふぅ・・・と一息吐きだした。
教習所に通う事はイツキには内緒。
免許を見せてバイクを買いに行く!とイツキを驚かそうという作戦なのだ。
携帯電話をテーブルに置き、カオリはパソコンデスクの前に座る。
パソコンのモニタの横に置いてある写真立を手に取った。
コバルトブルーのラインが入った真っ白なツナギを着た彼女。
真っ白なバイクに、水色のワンピースと麦わら帽子をかぶった幼いカオリが
バイクに跨って記念撮影した写真。
名前も知らない彼女。海岸線を駆け抜けた風のような彼女。
そっとカオリは写真立てを抱きしめた。


『貴女のようなカッコイイライダーになれますように』

聞く(ラジオドラマのみ)
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