ラジオ小説 第3話 コンビネーション

2011.06.03.19:00

5月6日(金)

 放送日 毎月第1金曜日     19:00~19:30
(再放送)毎月第2土曜日     11:00~11:30 



原作       MOTO-TOMO
構成       桜塚 れい

◆ メインキャスト ◆

ケンジ          MOTO-TOMO
ハルミ          桜塚 れい   
トライアル車乗り    西野 武流
ナレーション       奈良 純 ・ 桜塚 れい


      第3話  

・・・・・コンビネーション・・・・・・

シールドに映しだされる映像がスロー・モ-ションに見えながら消えていく
2台のマシンは黒く光ったハイウェイを走っている。

ハルミは、次のインターチェンジで降りるヨと後方を走るケンジに
左手の人差し指でハイウエイの標識を指差した。

ケンジは「OK!」とパッシングライトを点滅させた。

2台のマシンは、左に合図を出しゲートの出口にアイススケートの様に滑り始めた。

一般道路に入ると二人は、道の端にマシンを止めてタンクバックからマップを取り出して
峠のルートを確認した。

ケンジがハルミの前に出て走る。
ここからしばらくすると山道にさしかかる、ここは道幅が狭いうえに
アップダウンとコーナーが続く事がわかっているからだ。
見通しの悪いカーブで、サンデードライバーが速度を出しすぎてセンターラインを
オーバーしてくる車がいる。
サンデードライバー達に、注意しながらケンジとマシンはコーナーに突っ込んで行
く。
コーナーの手前で、ケンジがブレーキランプを点滅させる時は
ハルミに「注意してコーナーに突っ込んで来い」の合図である。

ブラインドコーナーを抜けると休憩スポットがある。
2人は、そこにマシンを止めてベンチに腰をおろした。

2人の後方からトコ・トコ・トーン♪と音がした。
小型のトライアル車風のマシンが入って来たのだ。

ケンジとハルミのマシン近くにバイクを止めて、ゆっくりとヘルメットを外すと
白髪混じりの年配の男性だった。
年齢は60歳過ぎの頃かなとケンジは思った。

バイクは、シルバーとブルーに塗られた奇麗なバイクだが
ライダーと同様にだいぶんと年を取っているのがフレームの錆などで見当が付く。

ケンジは、白髪混じりの男性と目が合った。軽く頭をさげて「こんにちは・・。」と挨拶をした。

すると男性は、ここぞと言わんばかりに
「ハィ!こんにちは、どこまで行くんですか?」と愛嬌よく声を掛けてきた。

「峠の方に・・・。」とケンジが答えると。

「いいですな、カップルでツーリングですか」とひやかしながら笑って話しをし始めた。
ケンジとハルミは、この男性の話がすごく面白くてお腹を抱えて笑ってしまった。
バイクに憧れていた少年の頃の話や教習所で失敗した話など実に上手く話すのである。

ふとケンジがハルミの顔を見ると少し不機嫌そうだった。
腕時計を見ると時計の針が重なっていた。

「そろそろ俺達、出発します。また何処かでお会いできるのを楽しみにしています。」
とケンジとハルミはマシンにまたがりエンジンを掛けてサイドスタンドをはずした。

「気をつけてな」

「はい、おじさんもそれじゃ さようなら」とハルミが答えた。

2台のマシンは峠に向かって走って行った。


   「コンビネーション」

  作  MOTO-TOMO

聞く(ラジオ小説のみ)
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