ラジオ小説 第1話 HIROSHI

2011.03.29.22:30

☆ 放送日 毎月第1金曜日    19:00~19:30
 (再放送)毎月第2土曜日    11:00~11:30 


☆ 今回から新企画 ラジオ小説が始まるヨ!!

◎ ラジオを聴きながら・・・・♪ 読むのも良し! 
◎ 読みながら・・・・・・・・! 聴くのも良し♪



原作       MOTO-TOMO
構成       桜塚 れい

◆ メインキャスト ◆

ケンジ      MOTO-TOMO
ハルミ      桜塚 れい
男性ライダー   西野 武流
女性ライダー   奈良 純
ナレーション   奈良 純 ・ 桜塚 れい







第1話・・・HOT・DRINK マシン・・・



「ふぅ、寒い」

そう呟きながらケンジは グローブをはずし、
かじかんだ両手を急いでポケットの中に忍び込ませた。
ゴソゴソと探り出したのは 少しOILで汚れてしまったワンコイン。
HOTDRINKのマシンに放り込んで取りだした
カップの中は香ばしいカフェの香りでいっぱいになった。

ケンジはいつもの癖でカップを包み込み指先を温める。
先ほどまで凍てつくほどの指が、
春を待ちどうしいフキノトウのように動き始める。
そして、ゆっくりと温かいカフェを口に含んだ。

「はぁー。生き返ったぁ」

ここは、高速道路のパーキングエリアであり、いつもの集合場所。
そして、いつものHOT・DRINKマシンといつものカフェ。
そして、バイク友達のハルミを待つ。
ケンジが初めてハルミと知り合ったのは、
バイクのMIXIでのオフ会。
最初は10台ほどで走っていたが、
仕事の休みがたまたま同じだったハルミと自然と二人で走る様になり
まもなく1年になる。
そしていつもこの場所で待たされる。


カフェを飲みきったところで、
ピッ♪
携帯のメール着信音がポケットの中で聞こえた。
メールの相手はハルミ。
”ごめん、遅れる”

「はぁー。またかよ。」

ハルミは遅刻の常習犯。
この1年間ずっとだからわかってはいるが、
思わず溜息と相変わらず という自然な微笑みが出る。

携帯を再びポケットに入れようとしたその時、
視線の先の白いベンチに女性ライダーが
少し寂しそうにカップで手を温めているのが見えた。

コォ~ン フォン・フォン・フォン♪

カチッ。

パーキングエリアに滑り込んできた一台のバイク。
赤い皮のジャケットがよく映える。
エンジンを停止すると、ヘルメットを脱いだ男性ライダーが
「ごめん、ごめん」と女性ライダーのもとへ慌てて駆け寄っていった。

「おそい!!5分遅刻ョ!」
先ほどまでの寂しそうな様子はどこへやら、
彼女は顔を鬼のように変貌させて 彼に叫んでいる。

ケンジは腕時計で30分という待ち時間を確認して、
”たった5分でそんなに怒るなんて”と思いつつ 
再びチラッと横目で見ると、
彼は彼女のバイクを進行方向に向けて移動している。
すぐに出発するようだ。

「御苦労さん。気をつけていってらっしゃい」

クスリと笑いながら、仲良くパーキングエリアを
出発していった二人を見送り、
ケンジは飲みほしたカフェのカップをゴミ箱へ投げ入れた。

パララララ~ラン♪

新たに軽快なエンジン音がパーキングエリアに響き渡る。

お、ハルミ姫のお出ましだ
エンジンを停止したバイクのもとへ ケンジが近寄る。

「お待たせ!エンジンが掛からなかったのヨ!」

ハルミはちょっと申し訳なさそうに 脱いだヘルメットをミラーに掛けた。
ケンジはハルミからバイクへ視線を移す。

「ウン、どれ?ほぉ、奇麗に洗車してあるじゃないか!」

「昨日はエンジン一発で掛かったのョ。
 今朝、何回キックしても掛からなくて・・・?
 どうしたのかしら」

「はぁ、ははん、
 洗車した時にエアークリーナーに水が入ったかなんかだな。
 あのね、ここに水をかけて洗ったでしょう?
 ダメだよ、ここに水をかけたら」

「エ~。ホント!知らなかった。
 ありがとう。それと・・・遅れてごめんネ。」

「まぁいいよ、謝っているし遅刻は許そう!
 さぁ、行くよ!」

「ちょっと待って!温かいココアを飲んでから・・・。」

「オ~ィ。マジ!!」

「だーって、寒いもん!」

ポケットからコインを取り出し 笑顔でHOTDRINKのマシンに
駈けて行くハルミを笑顔で待つケンジ。
こんな光景も、いつものこと。

今日も二人のツーリングは始まった。

   「HOT・DRINK マシン」

  作  MOTO-TOMO


(放送では原作と違う表現などが有りますがご了承ください)




聞く(ラジオ小説のみ)





    ・・・・MOTO-TOMOより・・・・

     今回のラジオ小説はいかがでしたか?
     このシリーズは、1話~6話(完)です。

     さて、次回の2話をお楽しみに♪

     ☆ 皆様のご意見ご感想をお待ちしています。
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