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ラジオ・ドラマ 「出会い・別れ・そしてバイク」 第8話

2013.11.01.19:00

「出会い・別れ・そしてバイク」

原作 MOTO-TOMO

第8話 「悪夢・後編」

タカシ         MOTO☆TOMO
リカコ         えりなちゅらる
女性ライダー      ゆき
ナレーション      ゆき


10月の空は、夏の空より早く雲と太陽が西に走る。
まるで追いかけっこの様に・・・・。

腕時計を見ると 午後3時を過ぎた頃だった。

そろそろこの場所も、ツーリングから戻って来るマシンとライダーで 
いっぱいになる時間だ・・・・・混まない内に帰ろうとベンチから立ち上がり
ゆっくりとマシンの所に歩いて行きながら・・・・・・。

Gパンのポケットに 右手を突っ込み鍵をつかもうとしたが 金属ポイ物が指先に感じない。

タカシ  「あれ?」

と思い 身体中のあらゆるポケットに手を突っ込んでみたが キーが見つからなかった。

もしかして、ベンチからここまで来る間に落としたのかと 2・3回往復しながら探したが
見つからず レストハウスや手洗い所・自販機前と 動物園でシロクマがうろうろしているように捜し回ったが見つからなかった。

仕方がない リカコに連絡して予備キーをここまで持って来てもらおうと 携帯電話に掛けたが留守番電話で「御用の方はメッセージ・・・」と聞こえて来るだけ。

そしてやっとの事で リカコにと話せたのは一時間経ってからだった。

リカコ    「何、タカシ」

と少し怒った口調でリカコの一声(いっせい)が聞こえてきた。

タカシ    「あのさ、お願いが有るんだけど。」
       「バイクのキーを、持って来てほしんだけど良いかな?」

リカコ    「えっ、何処に?持って行くのよ」

タカシ    「それがさぁ、高速道路のサービスエリア」

タカシは、サービスエリアでマシンのキーを無くして何回も捜し回ったが見つからず藁(わら)にもスガル思いでリカコに電話した事を話した。

リカコ    「ダメよ!今日は。 美容室を予約してあるからダメ!! 行きません」

と返事が帰って来た。

リカコ    「だって髪は女の命なんだから」

タカシ    「そこを何とか 違う日に予約変更してもらってよ。お願いだからさ・・
        今度、欲しい物があったら 何でも買ってあげるからお願い」

リカコ    「本当に?」

タカシ    「本当、マジだから」

リカコ    「まぁ、一応 美容室に聞いてみるけど・・
        バイクを置いて電車かバスで帰って来たら」

タカシ    「あのね、ここは高速道路のサービスエリアだから 電車は走っていないよ」

リカコ    「何よ、その口調は。それて人に頼む人の言葉かしら」

タカシ    「あっ、ごめん。」

リカコ    「ふぅん、わかって!」    とリカコは言いながら電話を切った。

しばらくしてリカコから電話があり予約変更ができ今からアパートに鍵を取りに行って
ここに来ると・・・・。

タカシ   「リカコがここに到着するには 遅くとも2時間はかかるだろう」

とタカシは思った。

もう一度、リカコが到着するまで 落としたキーを探していると空からポタリと雨粒が落ちてきたと 思ったら急にバケツに水を満タンにしてひっくり返したかのように雨が振り出した。

そう、タカシの後方から近づいて来ていた物体は 雨雲だった。

タカシ   「くそ、降ってきやがった。今日は付いてないや。
       朝からマシンのバッテリーがあがるし・・・・
       キーを無くして最後に雨に遭うとは・・・・・」

タカシは、レストハウスの自動販売機の近くで雨宿りをしながら ジャケットのポケットに手を入れ何枚かの小銭を掴んで 「HOT DRINK マシン 」に小銭を入れボタンを押す。

「HOT DRINK マシン 」からは香ばしい香が漂う。

ペーパーカップに入った コーヒーを一口飲みながら 雨に打たれているマシンが
可哀想に見えてきた。

先程までパーキングにいた マシンとライダーは いつの間にか消えていなくなっていた。

タカシは 1人寂しくリカコが到着するのを待って パーキングの入り口付近を見ていると 
一台の紅いマシンが 雨に打たれながら飛び込んで来た。

タカシ      「あれは・・・山道ですれ違ったマシン」

ライダーは 駐車場にマシンを止め急いでレストハウスに走って来た。

タカシ      「大丈夫ですか?」    と自然と声を掛けてしまった。

女性ライダー   「あっ、ありがとうございます。 大丈夫です。」
         「急に雨が降って来て今日は最悪」    と彼女はつぶやいた。

タカシ      「そうですね 今日は最悪な日ですね
          俺、実はマシンのキーを無くして・・・・」
   
と言う言葉から始まり2人は「最悪の日」で話が盛り上がった。

タカシ      「でも凄いね、女性であのマシン。カッコいいね」

女性ライダー   「ありがとうございます」
         「あのマシン2年前に 亡くなった彼のお下がりなんです」

タカシ 「もしかして、あの林道で亡くなった。」

女性ライダー 「えっ、ご存知なんですか?」

タカシ 「うん。まぁ」

女性ライダー 「もしかして、あの缶コーヒーを 供えてくださった方ですか」
         「彼、あの缶コーヒーが好きだったから・・・・」

タカシ 「でも、知らなかったよ。 奴にこんな美人の彼女がいたなんて・・・」

パーキングの入り口から イギリス製の小さな車が入って来た。

タカシ     「リカコだ。」

小さい車は、子犬が吠えるかの様にクラックションを 疳高(かんたかく)く鳴らした。

俺は 紅いイタリア製マシンの彼女に挨拶をして リカコの所に走って車のドアを開けようとしたが ドアにはロックがされてあった。

タカシ    「おい、リカコ!  ドアを開けてくれよ」   と言うと。

リカコ    「どなた様ですか?   警察呼びますよ」  と返事が帰って来た。

タカシ    「何ふざけているんだよ!」

リカコ    「あそこにいる   女は誰よ!」
       「タカシさ、スケベそうな顔して楽しそうに しゃべっていたじゃん!」

タカシ    「あれは、偶然ここで出会った 亡くなった友人の彼女さ。」

リカコ    「ふぅん、   本当かな?」

タカシ    「本当だよ。   嘘だと思うなら聞いて来なよ」

するとドアのロックが解除された。

リカコ    「はい、鍵。  雨具も持って来てあげたよ 感謝しなさい」

と、リカコは鼻を高くしながら言っている。

タカシ    「チクショウ、リカコめ。
        しかし 今日の所はケンカはやめておこう 俺が悪いんだから」
とは口には出さなかった。


リカコ    「じゃあ、私 先に帰るわよ。
        雨だから気を付けて帰りなさいよ  飛ばしたらダメだからね」

タカシ    「うん、ありがとう」

駐輪場の屋根が有るところで雨具を着て ヘルメットの中に入れてあるグローブを取出し 
メットを被り マシンにキーを差し込み スタトーボタンを押すとマシンは眠りから目覚めた
ライオンの様に吠えた。

そして、グローブに手を入れると 何かが指先にふれた一瞬 タカシの身体の動きが止まった。

リカコ      「どうしたの?」

タカシ      「いや、何もないよ」

リカコ      「じゃぁ 行くね」

リカコが乗る イギリス製の小さい車のテールランプを見ながら タカシは・・・

タカシ      「このことは、リカコには黙っておこう。俺が墓場に行くまでわ・・・・
          グローブの中にキーが有った事を・・・・・」




「出会い・別れ・そしてバイク 」

マシンを走らせると 沢山のライダーとマシンに出会う。

初めて出会うライダーなのに ずうっと昔から知っているかの様に会話が弾む。

日常の生活では 無い事だ。
 
そしてそこには、いつもマシンがいる・・・・・・・。   




                      ・・・・・・・・「悪夢」   おわり


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