ラジオドラマ 「出会い・別れ・そしてバイク」 第4話

2013.07.05.19:00

ラジオドラマ 「出会い・別れ・そしてバイク」

原作 MOTO-TOMO

第4話 「ガールフレンドと彼女」

タカシ         MOTO☆TOMO
リカコ         えりなちゅらる
お姉さん        ゆき
女性ライダー      ゆき       
ナレーション      ゆき


リカコ 「わぁ、カワイイ。     撫で撫で。
     ねぇ、タカシ。この子の名前どんなのが良いかな?
     ピョン太・ピョン吉・うさ丸・・・・うぅん、何が良いかな?」


今、俺のアパートの部屋には、ウサギが一羽 ゲージに入っている。
先週の日曜日、遊びに行ったテーマパークでウサギさんを貰ってきた。


・・・・・・(先週の日曜日での出来事)・・・・・・・


リカコ 「ねぇ、タカシ。こっち・こっち 早くてばぁ。」

タカシ 「ちょっと待ってよ! 朝から何も食べていないから腹ぺこで
     パワーが出ないんですけど・・・・・。」

リカコ 「早く行かないと、ふれ合いタイム が終わっちゃうよ。」

タカシ 「何だよ? ふれ合いタイム て・・・・・。」

リカコ 「ウサギさんとふれ合って抱っこができるんだよ。」


いつの間に下調べをして来たんだ リカコめ・・・・とタカシは思った。


リカコ 「あぁ、いたいたぁ。 タカシ、いっぱいいるよ。」


そこには、今年の春に生まれた子ウサギが20羽余りうずくまっていた。


リカコ 「すみません、抱っこしてもいいですか?」


と、飼育担当のお姉さんに言っている。


お姉さん 「えぇ、いいですよ。    どの子がいいですか?」

リカコ 「えぇ、迷っちゃうな・・・・・。 うぅん、あの子。」


リカコが指差した方向には、2・3羽の子ウサギが おしくら饅頭をしていた。


リカコ 「あの真ん中の茶色の子がいいな・・・・。」

お姉さん 「あ、この子ですね。 はぁい、可愛いでしょう。」


リカコは、まるで母親が赤ん坊を抱きかかえるかの様に抱っこしていた。

そして、今 俺は焦っている。 リカコの後ろに立ててある看板を見て・・・。

「里親募集中、かわいいウサギさんを飼いませんか?」

俺は、ゆっくりと歩いてリカコの後ろに廻った。
リカコに看板が立てて有るのを気づかれないように・・・・・・。


リカコ 「ねぇ、タカシも抱っこしてみる。」

タカシ 「抱っこするの怖いな、落としたらどうしょう。」

リカコ 「大丈夫よ、ここを持ってね。はぁい。」

タカシ 「へぇ、意外と重たいな。わぁぁ、ゴメン。リカコ、お願い。」


ウサギが急に暴れ出しタカシが慌てている様子を見て、リカコは笑いながら・・・・。



リカコ 「タカシ、抱っこへたね。  やさしく持たないとダメよ。
     この子にしようかな・・・・・。決めたと・・・・・。」

タカシ 「何を決めたんだい・・・?」

リカコ 「もちぃ、この子を飼うのよ。 決まっているでしょう。」

タカシ 「えぇ、飼うの・・・・・?マジ!!」


テーマパークからの帰り道は、リカコがいつの間にか持ってきていたリックに
ウサギさんを入れて、ゆっくりとバイクを走らせてアパートに帰宅したのである。


そして今、リビングの角(すみ)にゲージが置かれている。
リカコは、毎日の様に俺の部屋に来てはウサギと遊んでいる。


リカコ 「タカシ、そろそろ待ち合わせ時間よ。 
     早く、行こうよ。」

タカシ 「あぁ、そうだな。行くか。」


それは、バイク雑誌でリカコが見つけた個人売買の女性ライダー限定バイク。
リカコは、相手側の女性と交渉が上手く行ったらしく
今日、近くの喫茶店で待ち合わせをしている。
喫茶店は、アパートから歩いて15分ぐらいで着く所で
良く店の前にバイクが停まっている。

店に入った2人は、国道と駐車場が見える窓の席に座った。
ホットコーヒーを2ツ頼んで窓から国道を見ていると、1台のワインレッドが
駐車場に入って来た。
店の入り口付近にバイクを止め、左足でバイクのスタンドを出しハンドルを左に切って、
スイッチを切りヘルメットを取ると長いクリーム色の髪が風になびいている
スリムな女性ライダーだった。


リカコ 「あぁ、あの人よ。」


と、リカコは女性ライダーに向かって手を振っている。
そして、女性ライダーもリカコに気づき手を振り返している。
タカシは、どうして女性は 初めて会う人に昔から知り合いだったかの様に
出来るんだろうと ふと不思議に思った。
女性ライダーが店に入って来た、すると彼女は驚いた顔で俺を見て・・・。


女性ライダー 「もしかして、タカシ・・・・。驚いたわ。」


と言い。彼女は、俺の向かいの席に座った。


リカコ    「タカシ、知り合いだったの・・・?」

タカシ    「うん、まぁ。高校時代の同級生さ。」

女性ライダー 「久しぶりね。懐かしいわ。元気だった??」

タカシ    「ああ、君はどう・・・・。」

女性ライダー 「うん、元気よ。お隣さんは・・・ガールフレンド??」

タカシ    「ああ、まぁ。」

リカコ    「すみません、バイク見てきていいですか・・・?」

女性ライダー 「えぇ、いいわよ。乗ってくる・・・。
        はぃ、ヘルメットとグローブ。  気をつけてね。」

タカシ    「おいおい、リカコ大丈夫か・・・。」

リカコ    「大丈夫よ。 たぶんネ。」


リカコは、バイクのキーとヘルメットとグローブを持ってバイクの所に行った。

タカシは、女性ライダー と二人きりになり 突然の出来事で何から話せばいいか判らなかった。


女性ライダー  「でも、凄い偶然ね。」

タカシ     「苗字(みょうじ)が変わったんだ。  結婚したの・・・・・。」

女性ライダー  「今年の春にね。 タカシは、もうすぐ彼女と・・・?」

タカシ     「わかんねぇよ。そんな事。」


女性ライダーとタカシは、高校時代の元恋人同士だった。
タカシは、野球部で彼女はテニス部。
高2の夏休み、親と学校には内緒で原付バイクの免許を取りに行った思い出と
将来 二人で結婚の夢見ていた あの頃の甘酸っぱい思い出が一緒に
セピア色で蘇ってきた。


窓の外では、リカコが不慣れな手つきでバイクにまたがりエンジンを掛け
今、ゆっくりとバイクが動き始めた。


女性ライダー  「可愛い彼女ね。 子猫みたいに震えながら乗ってるわよ。」


と、駐車場から出て行くリカコを見つめながら彼女が言った・・・・。


タカシ     「可愛いかい?そうかな・・・・。」

女性ライダー  「昔の私に似ていない、あの頃の私に・・・・・。
         初めてバイクを動かした、あの時の私に・・・。」

タカシ     「もう一度、あの頃に戻れたらなぁ・・・・。
         幸せになぁ・・・・。麗子」

女性ライダー  「ありがとう。」




                        ・・・・ つづく

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