ラジオドラマ ☆ライダーデビュー☆第三話☆バランス悪し  

2011.12.04.00:00

・・・・・・・・[ラジオドラマ]・・・・・・

12月2日(金)

 放送日 毎月第1金曜日     19:00~19:30
(再放送)毎月第2土曜日     11:00~11:30 



(作) 桜塚れい  

◆ メインキャスト ◆

カオリ      桜塚 れい   
イツキ     西野 武流
教習所指導員   MOTO-TOMO
ナレーション    奈良 純




☆ライダーデビュー☆第三話☆バランス悪し

幼いころ、両親と偶然出会った女性ライダー。
彼女のようなライダーになりたいと教習所に飛び込んだカオリ。
教習開始して数日。左手首には常にサポーターをつけている状態です。

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ガッシャーン!

教習コース内。
真っ赤なコーンとコーンの間でカオリの乗っている教習バイクが横倒しになって
いた。

「大丈夫か?怪我は無い?」
リ「大丈夫です・・・」

と、教官に助けてもらいながらバイクを起こす。
他の教習生の邪魔にならないようにコースからずれた場所に移動した。

今日の教習は一本橋と呼ばれる長さが15メートル、幅が30センチメートル、高さ
が5センチメートルの平均台をふらつきや脱輪、転倒、エンストな どをしないで
低速でバランスを保ちなが安全に7秒以上で走行する「直線狭路(ちょくせん
きょうろ)コース」。
それから、スラロームと呼ばれる4.5メートル間隔に置かれたコーンをよけなが
ら、コーンにふれないように・マシンを傾けたときにふらつかない・ バランス
を十分とる・速度調整をスムーズにする、その4つを確実にして8秒以内で走行
する「進路転換コース」。

そのスラロームのコースで本日2回目となる転倒。
しかも、連続2回目。

「ニーグリップが甘いからバイクがバランスが取れなくて安定しないんだよ?」
「はい」
「それから、まだタイムは気にしなくていいから、一つ一つを確実に進もう」
「はい」

エンジン再スタートで、カオリは外周を回り再度スラロームにかかる。
しかし、一番最初のコーンをそのまま右にずれてコースから離脱してしまった。
気を取り直して外周から再びスラロームに入るが先ほど同様またコースから離脱
してしまう。
3回連続で離脱してしまったカオリを教官が止めた。

「どうした?」
「・・・怖い」

真っ青な顔を隠すようにカオリは答える。

「まぁ、連続でこけたからねぇ・・・ちょっとスラロームは休んで一本橋行って
みようか?」
「・・・はい」

ポンポンと軽く頭を撫でられてから、カオリは再度外周へと進む。
一本橋の前で一時停止して、そっと発進。ハンドル操作を早めにしているのだ
が・・・落ちてしまった。

「もっと目線を遠くにもって!もう一回やってみよう!」
「はい」

外周を回って再度一本橋。
ふらつかないように・・・とするもののやっぱり落ちてしまう。

「ニーグリップ!ちゃんと両膝でタンクを挟まないと!」

教官のアドバイスを受けながら何度もチャレンジするもやっぱり落ちる。
チャレンジして何回目だろうか?
落ちることなく、一本橋をクリアした。

「よし!今度はスラロームに戻ろうか?一本橋と交互にやってみよう」

外周を回ってスラローム。外周を回って一本橋。
まだタイムを気にせずに確実にコースをクリアする。
こんな調子でちゃんとタイムが出せるようになるのか?カオリは心配になりなが
らも確実にクリアできるように、体に覚え込ませるように夢中で走る。

教習が終わった時には、今までの教習の中で一番疲れたらしくロッカーの前で思
いっきり伸びをした。
今日の教習の一本橋とスラローム。
両方に共通するのはバランスか・・・と、カオリは両手を広げて目をつぶり片足
を上げてみた。
10秒と持たずに足をつく。

「やっぱり、私バランス悪いよねぇ~」

苦笑いを浮かべながら教習所から出ようとした時、前からいつもの教官がやって
きた。

「今日は疲れた顔をしてるね~。本当にこけた時に怪我はしていないね?」
「大丈夫ですよ。お借りしてる二―パッドとかのおかげです」
「怪我したら楽しくないからね。気をつけて」
「はい。さようなら」
「さようなら」


----------

自宅アパートに帰ったカオリは、パソコンでインターネットサイトを探していた。
検索キーワードは「一本橋 コツ」。
ほどなくして見つけた掲示板ページにはカオリと同じく教習中らしき人の「一本
橋のコツ」を尋ねる文章。それに対して先輩ライダーたちの返事がたく さん
あった。
書いてある事はもちろん教習所で教官に教えてもらったことがほとんどなのだ
が、気持ちの問題のアドバスや、表現が少し違ったりしてちょっと納得し なが
ら教習ノートに追記する。
次のキーワードは「スラローム コツ」。
こちらも、一本橋を調べた時と同様、先輩ライダーのアドバイスを追記する。
どの書き込みにも「頑張ってください」と書かれてあり、カオリはなんだか自分
に言ってもらっているような気分になりながら一つ一つうなずく。

一番ほっとした事は「身体でバランスを取ったらだめですよ」という書き込み。
実は自分のバランスの悪さにこの先大丈夫なのかと心配していたから。

掲示板の最後には、コツを尋ねた人が「クリアしました!情報提供ありがとうご
ざいました!」という書き込み。
きっと自分も頑張れるんだと自信をつけて、パソコンモニタの横にある写真立て
を見る。

幼いカオリと女性ライダーとの記念写真。

「次の教習は明日取ったので、頑張ります」

と、女性ライダーに伝えてみた。
写真から返事がするわけがないのだが、なんとなく「頑張れ」と言ってくれてる
気がして、カオリは満面の笑顔を写真に向けた。





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